公開日: 2019/09/26 (掲載号:No.337)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第90回】すてきナイスグループ株式会社「第三者調査委員会調査報告書(2019年7月24日付)」 

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第90回】

すてきナイスグループ株式会社

「第三者調査委員会調査報告書(2019年7月24日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【第三者委員会の概要】

〔適時開示〕

〔第三者委員会〕

【委員長】

日野 正晴(弁護士)

【委 員】

松井 秀樹(弁護士)

紙野 愛健(公認会計士)

他に、丸の内総合法律事務所所属の弁護士6名、各々独立した会計事務所に所属する公認会計士6名、株式会社FRONTEOが第三者委員会の調査実務を補助している。

〔調査期間〕

2019(令和元)年5月30日から同年7月24日まで

〔調査の目的〕

(1) すてきナイスの平成27年3月期に係る不動産物件の取引に関する架空売上計上の疑い(本件嫌疑)に係る事実関係の調査及び本件嫌疑に係る会計処理の適切性の検証

(2) 本件嫌疑の類似事案の有無の確認

(3) 上記(1)及び(2)において問題が発見された場合には、その原因究明及び再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【すてきナイスグループ株式会社の概要】

すてきナイスグループ株式会社(以下「すてきナイス」と略称する)は、1950年6月設立。設立時の社名は市売木材。数次の商号変更を経て、2000年10月よりナイス株式会社。2007年10月、持株会社体制に移行し、商号をすてきナイスグループ株式会社に変更して、現在に至る。建築資材の販売、住宅・マンションの販売、仲介、賃貸、建築工事業などを事業領域とする。連結子会社47社を含むグループ会社は92社。売上高242,926百万円、経常利益762百万円、資本金22,069百万円。従業員数2,654名(いずれも2019年3月期、連結ベース)。本店所在地は神奈川県横浜市。東京証券取引所第1部上場。会計監査人は監査法人原会計事務所(以下「原会計事務所」と略称する)。

中核となる事業会社であるナイス株式会社(以下「ナイス」と略称する)は、売上高203,239百万円、経常利益490百万円。

 

【調査報告書の概要】

1 第三者委員会による調査結果

(1) 業績予想の下方修正

平成27年3月期第2四半期決算で、すてきナイスは、公表していた連結業績予想を大幅に下回る実績となり、経常損失約17億円を計上するに至った。そこで、平成26年10月31日、平成27年3月期決算の業績予想を下方修正する。下方修正された業績予想と、実績については、次表のとおりである。

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【第90回】

すてきナイスグループ株式会社

「第三者調査委員会調査報告書(2019年7月24日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【第三者委員会の概要】

〔適時開示〕

〔第三者委員会〕

【委員長】

日野 正晴(弁護士)

【委 員】

松井 秀樹(弁護士)

紙野 愛健(公認会計士)

他に、丸の内総合法律事務所所属の弁護士6名、各々独立した会計事務所に所属する公認会計士6名、株式会社FRONTEOが第三者委員会の調査実務を補助している。

〔調査期間〕

2019(令和元)年5月30日から同年7月24日まで

〔調査の目的〕

(1) すてきナイスの平成27年3月期に係る不動産物件の取引に関する架空売上計上の疑い(本件嫌疑)に係る事実関係の調査及び本件嫌疑に係る会計処理の適切性の検証

(2) 本件嫌疑の類似事案の有無の確認

(3) 上記(1)及び(2)において問題が発見された場合には、その原因究明及び再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【すてきナイスグループ株式会社の概要】

すてきナイスグループ株式会社(以下「すてきナイス」と略称する)は、1950年6月設立。設立時の社名は市売木材。数次の商号変更を経て、2000年10月よりナイス株式会社。2007年10月、持株会社体制に移行し、商号をすてきナイスグループ株式会社に変更して、現在に至る。建築資材の販売、住宅・マンションの販売、仲介、賃貸、建築工事業などを事業領域とする。連結子会社47社を含むグループ会社は92社。売上高242,926百万円、経常利益762百万円、資本金22,069百万円。従業員数2,654名(いずれも2019年3月期、連結ベース)。本店所在地は神奈川県横浜市。東京証券取引所第1部上場。会計監査人は監査法人原会計事務所(以下「原会計事務所」と略称する)。

中核となる事業会社であるナイス株式会社(以下「ナイス」と略称する)は、売上高203,239百万円、経常利益490百万円。

 

【調査報告書の概要】

1 第三者委員会による調査結果

(1) 業績予想の下方修正

平成27年3月期第2四半期決算で、すてきナイスは、公表していた連結業績予想を大幅に下回る実績となり、経常損失約17億円を計上するに至った。そこで、平成26年10月31日、平成27年3月期決算の業績予想を下方修正する。下方修正された業績予想と、実績については、次表のとおりである。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

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公認会計士 山岡信一郎 著

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社会福祉法人の不正防止・内部統制・監査

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