〔会計不正調査報告書を読む〕
【第27回】
株式会社クワザワ
「第三者委員会調査報告書(平成26年12月12日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【調査委員会の概要】
〔適時開示(不正発覚)〕
- 2014(平成26)年10月23日
「当社従業員不正行為調査に関する第三者調査委員会の設置のお知らせ」
〔第三者委員会〕
委員長:岩本 勝彦(弁護士)
委 員:林 菜つみ(弁護士)
委 員:酒井 純 (公認会計士・税理士)
委 員:上田 恵一(公認会計士・税理士)
〔調査期間〕
2014(平成26)年10月23日から12月12日まで
〔調査依頼者〕
株式会社クワザワ
〔調査目的〕
(1) 不適切な行為の有無、その原因の究明
(2) (1)類似行為の有無
(3) 会社内部の管理体制の問題点の抽出・分析
(4) 再発防止策の検討・提言
〔適時開示〕
- 2014(平成26)年12月12日
「第三者調査委員会の調査報告書受領と当社の対応方針について」
株式会社クワザワの概要
株式会社クワザワ(以下「クワザワ」と略称する)は、1951年(昭和26年)2月設立。建設資材の販売及び建設工事の施工を主たる事業とする。連結売上高97,045百万円、連結経常利益1,721百万円(数字はいずれも平成26年3月期)。従業員数357名。本店所在地、北海道札幌市白石区。札幌証券取引所上場。
調査報告書のポイント
1 調査に至った経緯――外部からの指摘
本件調査の対象となった会計不正は7つの事案を数えるが、そのうち5件について、その発覚の経緯として「外部からクワザワ従業員口座に不適切な金員が流入しているとの指摘があった」こととされている。
しかし、「外部」が具体的に何を意味するのかについては、調査報告書に言及はない。
平成26年9月中旬、こうした指摘を受けたクワザワは、内部調査委員会を組織して調査を開始したが、「新たな事実・事件が発覚したこともあり」、外部の公正中立かつ独立した第三者委員会に調査を委ねることとしたものである。
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