〔会計不正調査報告書を読む〕
【第42回】
倉敷紡績株式会社
「特別調査委員会報告書(平成27年11月24日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【調査委員会の概要】
〔適時開示(不正発覚)〕
- 2015(平成27)年9月18日
「元従業員による不適切な取引の発生について」
〔社内調査委員会〕
委員長:茂木 鉄平(当社社外監査役、弁護士)
委 員:
国谷 史朗(弁護士)
酒匂 景範(弁護士)
築島 茂(公認会計士)
宮 二朗(当社社外監査役)
原田 健(当社常勤監査役)
〔調査期間〕
2015(平成27)年9月18日から11月24日まで
〔調査目的〕
(1) 元従業員A氏による不適切行為の全容解明
(2) クラボウ、並びに、クラボウの子会社及び関連会社における、A氏による不適切行為に類似する不適切行為の有無の確認
(3) 不適切行為の原因究明
(4) 再発防止策の提言
〔適時開示〕
- 2015(平成27)年11月24日
「特別調査委員会の報告書受領に関するお知らせ」 - 2015(平成27)年12月15日
「不適切行為に関する再発防止策等に関するお知らせ 」
【倉敷紡績株式会社の概要】
倉敷紡績株式会社(以下「クラボウ」と略称する)は、1888年(明治21年)3月創立。繊維事業、化成品事業をはじめとする事業を展開。国内17社、海外15社のグループ会社を有する〈同社webより〉。連結売上高169,755百万円、包括利益9,167百万円(数字はいずれも平成27年3月期)。従業員数4,628名。本店所在地、岡山県倉敷市。東京証券取引所一部上場。
【調査報告書のポイント】
1 不正行為が発覚した経緯
平成27年6月、元従業員A氏(平成27年6月末日退職)と、クラボウの中国子会社であるP社との取引において、①P社が立替払いをしていた検品代等の費用の未払い、②P社からの仕入商品に係る不適切な単価調整及び③P社への預け在庫に係る実地棚卸不備及び架空生地在庫の存在が明らかとなった。
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