公開日: 2019/10/24 (掲載号:No.341)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第91回】関西電力株式会社「調査委員会報告書(平成30(2018)年9月11日付)」 

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第91回】

関西電力株式会社

「調査委員会報告書(平成30(2018)年9月11日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【調査委員会の概要】

〔調査委員会〕

【委員長】

小林 敬(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

【委 員】

千森 秀郎(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

種村 泰一(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

井上 富夫(副社長執行役員)

月山 將(常務執行役員)

廣田 禎秀(常務執行役員)

〔調査期間〕

2018(平成30)年7月から同年9月まで

〔調査事項〕

① 当社幹部が森山氏から金品を渡され、または返却していた状況

② 森山氏への情報提供の状況

③ 吉田開発への工事発注プロセス・発注額

〔調査結果〕

 

【関西電力株式会社の概要】

関西電力株式会社(以下「関西電力」と略称する)は、1951年5月設立。国内電力事業者では、東京電力に次ぐ2位のシェアを占める。グループ会社は77社。売上高3兆3,076億円、経常利益2,036億円、資本金4,893億円。従業員数32,597名(いずれも2019年3月期、連結ベース)。本店所在地は大阪府大阪市。東京証券取引所1部上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ。

 

【調査報告書の概要】

関西電力は、2019年10月2日の記者会見に際して、役員等が社外の関係者から金品等を受領していた問題について、2018年7月に、社外の弁護士を含めた社内の調査委員会を立ち上げ、調査を行っていたことを認め、調査報告書を公表した。

本事案は、直接的な意味での「会計不正」ではないが、本調査報告書公表後、関西電力が第三者委員会を設置し、年内にも調査結果が公表される予定であることを踏まえて、本連載でたびたび問題点として挙げている「調査委員会の構成はどうあるべきか」という論点や、金品を受領した取締役らの一部はなぜ、所得税の修正申告をしなければならなかったのか、その資金を提供したとされる吉田開発株式会社(以下「吉田開発」と略称する)はどうやって資金を捻出したのかなど、会計不正の周辺に関する論点も多いことから、本連載で取り上げることとする。

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〔会計不正調査報告書を読む〕

【第91回】

関西電力株式会社

「調査委員会報告書(平成30(2018)年9月11日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【調査委員会の概要】

〔調査委員会〕

【委員長】

小林 敬(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

【委 員】

千森 秀郎(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

種村 泰一(弁護士、コンプライアンス委員会社外委員)

井上 富夫(副社長執行役員)

月山 將(常務執行役員)

廣田 禎秀(常務執行役員)

〔調査期間〕

2018(平成30)年7月から同年9月まで

〔調査事項〕

① 当社幹部が森山氏から金品を渡され、または返却していた状況

② 森山氏への情報提供の状況

③ 吉田開発への工事発注プロセス・発注額

〔調査結果〕

 

【関西電力株式会社の概要】

関西電力株式会社(以下「関西電力」と略称する)は、1951年5月設立。国内電力事業者では、東京電力に次ぐ2位のシェアを占める。グループ会社は77社。売上高3兆3,076億円、経常利益2,036億円、資本金4,893億円。従業員数32,597名(いずれも2019年3月期、連結ベース)。本店所在地は大阪府大阪市。東京証券取引所1部上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ。

 

【調査報告書の概要】

関西電力は、2019年10月2日の記者会見に際して、役員等が社外の関係者から金品等を受領していた問題について、2018年7月に、社外の弁護士を含めた社内の調査委員会を立ち上げ、調査を行っていたことを認め、調査報告書を公表した。

本事案は、直接的な意味での「会計不正」ではないが、本調査報告書公表後、関西電力が第三者委員会を設置し、年内にも調査結果が公表される予定であることを踏まえて、本連載でたびたび問題点として挙げている「調査委員会の構成はどうあるべきか」という論点や、金品を受領した取締役らの一部はなぜ、所得税の修正申告をしなければならなかったのか、その資金を提供したとされる吉田開発株式会社(以下「吉田開発」と略称する)はどうやって資金を捻出したのかなど、会計不正の周辺に関する論点も多いことから、本連載で取り上げることとする。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

「おかしな数字」をパッと見抜く会計術

公認会計士 山岡信一郎 著

「税関の税務調査」と消費税の更正の請求

税理士 八ッ尾順一 監修 税理士 杉澤雄一 著

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辻・本郷税理士法人 監修 辻・本郷税理士法人 関西審理室 編 税理士 山本秀樹 著

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相続税 税務調査[指摘事項]対応マニュアル

弁護士・税理士 米倉裕樹 編者 弁護士・税理士 橋森正樹、弁護士 元氏成保、弁護士 阪本敬幸、税理士 徳田敏彦 著

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