〔会計不正調査報告書を読む〕
【第95回】
株式会社シーイーシー
「特別調査委員会調査報告書(2019年11月8日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【特別調査委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2019年9月17日
「特別調査委員会の設置及び2020年1月期第2四半期報告書の提出期限延長に関する承認申請書提出についてのお知らせ」 - 同年10月17日
「(開示事項の経過)特別調査委員会の調査状況及び新たな疑義の発生に基づく特別調査委員会の体制強化に関するお知らせ」
〔特別調査委員会〕
【委員長】
谷口 勝則(公認会計士、当社社外監査役)
【副委員長】
仲谷 栄一郎(弁護士、当社社外監査役)
【委 員】
白井 真(弁護士)
河江 健史(公認会計士)
倉橋 博文(弁護士)(注:10月17日付リリースで増員が公表)
他に、調査補助者として、以下の者が調査に当たっている。
光和総合法律事務所所属の弁護士8名。
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社所属の公認会計士8名、公認不正検査士1名、その他40名。
リーガレックス合同会社所属の公認会計士10名。
株式会社BESTTRADE所属の公認会計士18名。
〔調査期間〕
2019年9月17日から11月8日まで
〔委嘱事項〕
会計監査人より実在性についての疑義を指摘されたA社に対する売掛金に係る取引(以下「A社案件」という)に関して
① A社案件に関する事実関係(類似事象の存否を含む)の調査
② A社案件による連結財務諸表への影響額の確定
③ A社案件が生じた要因の究明
④ その他、当委員会が必要と認めた事項
〔調査結果〕
- 2019年11月8日
「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」 - 同年11月15日
「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ」 - 同年12月10日
「不適切な取引及び売上計上に関する再発防止策及び関係者の処分に関するお知らせ」 - 同年12月17日
「代表取締役の異動(社長交代)に関するお知らせ」
【株式会社シーイーシーの概要】
株式会社シーイーシー(以下「CEC」と略称する)は、1968(昭和43)年2月設立。デジタルインダストリー事業とサービスインテグレーション事業を主たる事業とする。連結子会社は9社(国内8社、中国1社)、持分法適用関連会社1社(国内)を有する。売上高50,005百万円、経常利益5,058百万円、資本金6,586百万円。従業員数2,216名(いずれも訂正前の2019年1月期、連結ベース)。本店所在地は東京都渋谷区。東京証券取引所1部上場。会計監査人はPwCあらた有限責任監査法人(以下「PwCあらた」という)。
【調査報告書の概要】
CECは、2020年1月期第2四半期報告書に係る四半期レビュー手続において、会計監査人PwCあらたから、2019年7月末時点の売掛金の一部530,698千円の実在性に疑義があるとの指摘を受けた。
PwCあらたが疑義を指摘した点は次のとおりである。
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