公開日: 2022/04/21 (掲載号:No.466)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第124回】グローリー株式会社「社内調査委員会調査報告書(開示版)(2022年3月14日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第124回】

グローリー株式会社

「社内調査委員会調査報告書(開示版)(2022年3月14日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【グローリー株式会社社内調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔社内調査委員会の構成〕

【委員長】

藤田 亨(グローリー取締役監査等委員、監査等委員会委員長)

【委 員】

山本 勝則(グローリー常務執行役員総務本部長)

藤川 幸博(グローリー上席執行役員経理・財務本部長)

【調査の履行補助者】

森田恒平(弁護士)及び森・濱田松本法律事務所所属の弁護士

藤田大介(公認会計士)及び株式会社KPMG FAS所属の公認会計士

〔調査期間〕

2022年2月8日から同年3月13日まで

〔調査目的〕

  • 本件不正行為に係る事実関係の認定、発生原因及び問題点の調査分析、その他の同種事例の有無の調査
  • 上記調査分析結果を踏まえた再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【グローリー株式会社の概要】

グローリー株式会社(以下「グローリー」と略称する)は、1918(大正7)年3月創業、1944(昭和19)年11月設立。通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守を主たる事業とする。売上高は217,423百万円、経常利益14,115百万円、資本金12,892百万円、従業員数10,520名(いずれも修正前の2021年3月期連結実績)。本店所在地は兵庫県姫路市。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ神戸事務所。

従業員Xによる横領事件が発覚したグローリーの国内連結子会社であるグローリーサービス株式会社(以下「GS」という)は、大阪市北区に本店を置き、ロッカー事業、社員食堂決済事業及び保険代理店事業を主たる事業としている。なお、グローリーの2021年3月有価証券報告書では、主要な連結子会社ではなく、連結子会社の「その他71社」として表記されている。

 

【調査報告書の概要】

1 従業員Xの経歴

多額の金銭を横領していた従業員Xは、2005年7月22日、GSに入社。以来、一貫して、総務部に在籍し、総務部が所管する経理業務の支払・資金管理の主たる部分を担当してきた。2015年4月に総務課長代理に昇進し、2021年4月からは同じ総務部配下の姫路事務所長を兼務している。

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【第124回】

グローリー株式会社

「社内調査委員会調査報告書(開示版)(2022年3月14日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【グローリー株式会社社内調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔社内調査委員会の構成〕

【委員長】

藤田 亨(グローリー取締役監査等委員、監査等委員会委員長)

【委 員】

山本 勝則(グローリー常務執行役員総務本部長)

藤川 幸博(グローリー上席執行役員経理・財務本部長)

【調査の履行補助者】

森田恒平(弁護士)及び森・濱田松本法律事務所所属の弁護士

藤田大介(公認会計士)及び株式会社KPMG FAS所属の公認会計士

〔調査期間〕

2022年2月8日から同年3月13日まで

〔調査目的〕

  • 本件不正行為に係る事実関係の認定、発生原因及び問題点の調査分析、その他の同種事例の有無の調査
  • 上記調査分析結果を踏まえた再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【グローリー株式会社の概要】

グローリー株式会社(以下「グローリー」と略称する)は、1918(大正7)年3月創業、1944(昭和19)年11月設立。通貨処理機・セルフサービス機器の開発・製造・販売・保守を主たる事業とする。売上高は217,423百万円、経常利益14,115百万円、資本金12,892百万円、従業員数10,520名(いずれも修正前の2021年3月期連結実績)。本店所在地は兵庫県姫路市。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ神戸事務所。

従業員Xによる横領事件が発覚したグローリーの国内連結子会社であるグローリーサービス株式会社(以下「GS」という)は、大阪市北区に本店を置き、ロッカー事業、社員食堂決済事業及び保険代理店事業を主たる事業としている。なお、グローリーの2021年3月有価証券報告書では、主要な連結子会社ではなく、連結子会社の「その他71社」として表記されている。

 

【調査報告書の概要】

1 従業員Xの経歴

多額の金銭を横領していた従業員Xは、2005年7月22日、GSに入社。以来、一貫して、総務部に在籍し、総務部が所管する経理業務の支払・資金管理の主たる部分を担当してきた。2015年4月に総務課長代理に昇進し、2021年4月からは同じ総務部配下の姫路事務所長を兼務している。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

「おかしな数字」をパッと見抜く会計術

公認会計士 山岡信一郎 著

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

徹底解説 課税上のグレーゾーン

辻・本郷税理士法人 監修 辻・本郷税理士法人 関西審理室 編 税理士 山本秀樹 著

不正・誤謬を見抜く実証手続と監査実務

EY新日本有限責任監査法人 編

先進事例と実践 人的資本経営と情報開示

EY新日本有限責任監査法人 編 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 編

気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩

公認会計士 石王丸周夫 著

ドローン・ビジネスと法規制

森・濱田松本法律事務所 AI・IoTプラクティスグループ 編 弁護士 戸嶋浩二 編集代表 弁護士 林 浩美 編集代表 弁護士 岡田 淳 編集代表

法務コンプライアンス実践ガイド

弁護士・青山学院大学法学部教授 浜辺陽一郎 著

企業法務で知っておくべき税務上の問題点100

弁護士・税理士 米倉裕樹 著 弁護士・税理士 中村和洋 著 弁護士・税理士 平松亜矢子 著 弁護士 元氏成保 著 弁護士・税理士 下尾裕 著 弁護士・税理士 永井秀人 著

仮装経理の実務対応

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不正会計リスクにどう立ち向かうか!

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