公開日: 2022/11/10 (掲載号:No.494)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第133回】アルテリア・ネットワークス株式会社「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年8月10日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第133回】

アルテリア・ネットワークス株式会社

「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年8月10日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【アルテリア・ネットワークス株式会社特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

本村 健(アルテリア社外監査役、弁護士、岩田合同法律事務所)

【委 員】

和田 芳幸(公認会計士、株式会社KIC代表取締役)

中村 孝裕(アルテリア常務執行役員CAO)

【調査補助者】

・和田倉門法律事務所

高田剛(弁護士)、鄭一志(弁護士)、我妻崇明(弁護士)、山城在生(弁護士)、三木隼輝(弁護士)

・岩田合同法律事務所

齋藤弘樹(弁護士)、丸山英明(弁護士)、豊岡啓人(弁護士)、土井真波(公認不正検査士)

・CPAパートナーズ株式会社

片岡宏介(公認会計士・税理士)

【デジタルフォレンジック実施のための補助者】

・PwCアドバイザリー合同会社及び株式会社foxcale

・事務局:コーポレートガバナンス推進室及び法務・コンプライアンス統括部

〔調査期間〕

2022年6月10日から同年8月4日まで

〔特別調査委員会への委嘱事項〕

(1) アルテリア従業員A氏の逮捕(本件)に関する事実関係の調査

(2) 本件に類似する事象の有無の調査

(3) 本件が生じた原因・背景の究明

(4) 再発防止策等の提言

〔調査結果〕

 

【アルテリア・ネットワークス株式会社の概要】

アルテリア・ネットワークス株式会社(以下「アルテリア」と略称する)は、1997年11月、丸紅株式会社が設立したグローバルアクセス株式会社が、複数回の社名変更、複数の合併を経て、2016年7月1日から現体制。電気通信事業法に基づく電気通信事業を主たる事業内容とする。売上高55,402百万円、営業利益9,541百万円、資本金5,150百万円。従業員数787名(2022年3月期連結実績)。丸紅株式会社が発行済株式の50.11%を所有する筆頭株主である。本店所在地は東京都港区。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人はEY新日本有限責任監査法人東京事務所。

 

【特別調査委員会調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

(1) アルテリア従業員A氏の逮捕

2022年6月8日、アルテリアの従業員であるA氏が、P社(新聞報道などから、株式会社NTTドコモであることが判明しているが、本稿では、調査報告書の表記に従い、「P社」とする)から接続料金を不正に取得していたとして、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(組織犯罪処罰法)違反(組織的詐欺)の容疑により警察に逮捕されるとともに、一部報道機関により、被疑事実は、通信事業者の間で通話時間に応じて支払われる接続料金(アクセスチャージ)の仕組みを悪用して、意図的な機械発信を生成し、P社に当該着信にかかるアクセスチャージを支払わせたというものであり、A氏のほか、アルテリアと取引のあるA社(報告書の内容から、株式会社ソフィアホールディングスの連結子会社であるソフィアデジタル株式会社(SDI)であることが判明しているため、以下の表記は、「SDI社」とする)の役員を含む十数名が逮捕されたとの報道がされた。

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〔会計不正調査報告書を読む〕

【第133回】

アルテリア・ネットワークス株式会社

「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年8月10日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【アルテリア・ネットワークス株式会社特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

本村 健(アルテリア社外監査役、弁護士、岩田合同法律事務所)

【委 員】

和田 芳幸(公認会計士、株式会社KIC代表取締役)

中村 孝裕(アルテリア常務執行役員CAO)

【調査補助者】

・和田倉門法律事務所

高田剛(弁護士)、鄭一志(弁護士)、我妻崇明(弁護士)、山城在生(弁護士)、三木隼輝(弁護士)

・岩田合同法律事務所

齋藤弘樹(弁護士)、丸山英明(弁護士)、豊岡啓人(弁護士)、土井真波(公認不正検査士)

・CPAパートナーズ株式会社

片岡宏介(公認会計士・税理士)

【デジタルフォレンジック実施のための補助者】

・PwCアドバイザリー合同会社及び株式会社foxcale

・事務局:コーポレートガバナンス推進室及び法務・コンプライアンス統括部

〔調査期間〕

2022年6月10日から同年8月4日まで

〔特別調査委員会への委嘱事項〕

(1) アルテリア従業員A氏の逮捕(本件)に関する事実関係の調査

(2) 本件に類似する事象の有無の調査

(3) 本件が生じた原因・背景の究明

(4) 再発防止策等の提言

〔調査結果〕

 

【アルテリア・ネットワークス株式会社の概要】

アルテリア・ネットワークス株式会社(以下「アルテリア」と略称する)は、1997年11月、丸紅株式会社が設立したグローバルアクセス株式会社が、複数回の社名変更、複数の合併を経て、2016年7月1日から現体制。電気通信事業法に基づく電気通信事業を主たる事業内容とする。売上高55,402百万円、営業利益9,541百万円、資本金5,150百万円。従業員数787名(2022年3月期連結実績)。丸紅株式会社が発行済株式の50.11%を所有する筆頭株主である。本店所在地は東京都港区。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人はEY新日本有限責任監査法人東京事務所。

 

【特別調査委員会調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

(1) アルテリア従業員A氏の逮捕

2022年6月8日、アルテリアの従業員であるA氏が、P社(新聞報道などから、株式会社NTTドコモであることが判明しているが、本稿では、調査報告書の表記に従い、「P社」とする)から接続料金を不正に取得していたとして、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(組織犯罪処罰法)違反(組織的詐欺)の容疑により警察に逮捕されるとともに、一部報道機関により、被疑事実は、通信事業者の間で通話時間に応じて支払われる接続料金(アクセスチャージ)の仕組みを悪用して、意図的な機械発信を生成し、P社に当該着信にかかるアクセスチャージを支払わせたというものであり、A氏のほか、アルテリアと取引のあるA社(報告書の内容から、株式会社ソフィアホールディングスの連結子会社であるソフィアデジタル株式会社(SDI)であることが判明しているため、以下の表記は、「SDI社」とする)の役員を含む十数名が逮捕されたとの報道がされた。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

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公認会計士 山岡信一郎 著

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

徹底解説 課税上のグレーゾーン

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