公開日: 2023/01/19 (掲載号:No.503)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第137回】株式会社TOKAIホールディングス「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年12月14日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第137回】

株式会社TOKAIホールディングス

「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年12月14日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社TOKAIホールディングス特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

中原 健夫(弁護士、弁護士法人ほくと総合法律事務所)

【委 員】

井上 寅喜(公認会計士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

平井 太(弁護士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

特別調査委員会は、以下の調査補助者を任命している。

・株式会社アカウンティング・アドバイザリー所属の公認会計士6名

・弁護士法人ほくと総合法律事務所所属の弁護士6名

・のぞみ総合法律事務所所属の弁護士4名

委員会設置当初の構成は以下のとおりであったが、監査役会による「より客観性が担保された調査を実施すべきである」という意見を踏まえて、委員会の構成を変更している。

【委員長】

吉村 龍吾(弁護士、モリソン・フォースター法律事務所、報告書上の表記は「H1氏」)

【委 員】

井上 寅喜(公認会計士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

河島 伸子(社外取締役・独立役員、報告書上の表記は「C3氏」)

〔調査期間〕

2022年10月11日から同年12月13日まで

(構成変更前の委員会による調査期間(9月22日から10月10日まで))

〔特別調査委員会への委嘱事項〕

(1) TOKAIホールディングス前代表取締役社長兼最高経営責任者であった鴇田勝彦氏(報告書上の表記は「C1氏」。以下、鴇田前社長と略称する)による不適切な経費の使用疑義に関する事実関係の調査

(2) 上記(1)に類似する事象の有無の調査

(3) 上記(1)及び(2)の原因の究明及び再発防止策の提言

(4) その他、当委員会が合理的に必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【株式会社TOKAIホールディングスの概要】

株式会社TOKAIホールディングス(以下「TOKAI」と略称する)は、2011(平成23)年設立。設立母体となったのは、株式会社ザ・トーカイ及び株式会社ビック東海。エネルギー事業、情報通信事業等を行う子会社等の経営管理及びそれに付帯又は関連する業務を主たる事業とする持株会社であり、子会社36社及び関連会社10社を擁している。売上高210,691百万円、経常利益15,907百万円、資本金14,000百万円。従業員数4,407名(2022年3月期連結実績)。本店所在地は静岡県静岡市。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ静岡事務所(以下「監査法人トーマツ」と略称する)。

 

【特別調査委員会による調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

代表取締役常務執行役員で経営管理本部長の中村俊則氏(報告書上の表記は「C4氏」。以下「中村取締役」と略称する)は、遅くとも2022年4月頃には、鴇田前社長の行動について、次のような疑義を有していた。

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【第137回】

株式会社TOKAIホールディングス

「特別調査委員会調査報告書(開示版)(2022年12月14日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社TOKAIホールディングス特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会〕

【委員長】

中原 健夫(弁護士、弁護士法人ほくと総合法律事務所)

【委 員】

井上 寅喜(公認会計士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

平井 太(弁護士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

特別調査委員会は、以下の調査補助者を任命している。

・株式会社アカウンティング・アドバイザリー所属の公認会計士6名

・弁護士法人ほくと総合法律事務所所属の弁護士6名

・のぞみ総合法律事務所所属の弁護士4名

委員会設置当初の構成は以下のとおりであったが、監査役会による「より客観性が担保された調査を実施すべきである」という意見を踏まえて、委員会の構成を変更している。

【委員長】

吉村 龍吾(弁護士、モリソン・フォースター法律事務所、報告書上の表記は「H1氏」)

【委 員】

井上 寅喜(公認会計士、株式会社アカウンティング・アドバイザリー)

河島 伸子(社外取締役・独立役員、報告書上の表記は「C3氏」)

〔調査期間〕

2022年10月11日から同年12月13日まで

(構成変更前の委員会による調査期間(9月22日から10月10日まで))

〔特別調査委員会への委嘱事項〕

(1) TOKAIホールディングス前代表取締役社長兼最高経営責任者であった鴇田勝彦氏(報告書上の表記は「C1氏」。以下、鴇田前社長と略称する)による不適切な経費の使用疑義に関する事実関係の調査

(2) 上記(1)に類似する事象の有無の調査

(3) 上記(1)及び(2)の原因の究明及び再発防止策の提言

(4) その他、当委員会が合理的に必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【株式会社TOKAIホールディングスの概要】

株式会社TOKAIホールディングス(以下「TOKAI」と略称する)は、2011(平成23)年設立。設立母体となったのは、株式会社ザ・トーカイ及び株式会社ビック東海。エネルギー事業、情報通信事業等を行う子会社等の経営管理及びそれに付帯又は関連する業務を主たる事業とする持株会社であり、子会社36社及び関連会社10社を擁している。売上高210,691百万円、経常利益15,907百万円、資本金14,000百万円。従業員数4,407名(2022年3月期連結実績)。本店所在地は静岡県静岡市。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人は有限責任監査法人トーマツ静岡事務所(以下「監査法人トーマツ」と略称する)。

 

【特別調査委員会による調査報告書の概要】

1 特別調査委員会設置の経緯

代表取締役常務執行役員で経営管理本部長の中村俊則氏(報告書上の表記は「C4氏」。以下「中村取締役」と略称する)は、遅くとも2022年4月頃には、鴇田前社長の行動について、次のような疑義を有していた。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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