〔会計不正調査報告書を読む〕
【第24回】
ジャパンベストレスキューシステム株式会社・
「第3次第三者委員会調査報告書(平成26年11月10日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
前2回に引き続き、約半年の間に3回の第三者委員会を設置し、調査報告書を公表したジャパンベストレスキューシステム株式会社における、11月11日公表の調査報告書(第3回目)について、その調査結果を検証したい。
- 本連載第22回 「第1次第三者委員会調査報告書(平成26年6月2日付)」
- 本連載第23回 「第2次第三者委員会調査報告書(平成26年7月28日付)」
【ジャパンベストレスキューシステム株式会社の概要(再掲)】
ジャパンベストレスキューシステム株式会社(以下「JBR」という)は、1997(平成9)年創業。創業時の社名は、日本二輪車ロードサービス株式会社。その後、平成11年8月に現社名に変更。
JBRホームページには、以下のような事業目的が記載されている。
24時間365日対応の総合生活トラブル解決サービス「生活救急車」を全国展開し、ガラス・水まわり・カギ・パソコンのトラブル解決サービスなど様々なお困りごとに対応。
連結売上高10,405百万円、連結経常利益141百万円(数字はいずれも平成25年9月期)。従業員数196名。本店所在地、愛知県名古屋市。東証1部、名証1部上場。
【2014(平成26)年5月以降の適時開示】
【概 要】
〔適時開示(不正発覚)〕
- 2014(平成26)年10月29日
「第三者委員会の設置に関するお知らせ」
〔第三者委員会〕
- 委員長:嶋寺 基(弁護士)
- 委 員:倉持 大(弁護士)
- 委 員:泉 範行(公認会計士)
〔調査期間〕
2014(平成26)年10月29日から11月10日まで
〔調査依頼者〕
ジャパンベストレスキューシステム株式会社
〔調査委員会の目的〕
(1) 代表取締役個人による甲社への出資の有無及び子会社・関連会社への該当性の有無
(2) 関連当事者の範囲と網羅性
(3) (1)を含む代表取締役個人による出資等の資金の流れ
(4) 株式会社バイノスの不適正な会計処理に関する代表取締役の関与の有無
〔適時開示〕
- 2014年(平成26)年11月11日
「第三者委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」
第2次調査委員会による報告書のポイント
1 3度目の第三者委員会の設置に至った経緯
再発防止策を実行中のJBRに、グループの元関係者から告発文書が届いたのは、平成26年10月20日のことである。JBRは、「告発文書に係る記載内容等には信憑性に疑義がある」としながらも、会計監査人である有限責任監査法人トーマツ(以下「トーマツ」という)からの指摘もあり、3度目の第三者委員会の設置に踏み切った。
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