公開日: 2021/06/17 (掲載号:No.424)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第114回】大豊建設株式会社「外部調査委員会調査報告書(開示版)(2021年3月1日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第114回】

大豊建設株式会社

「外部調査委員会調査報告書(開示版)(2021年3月1日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【大豊建設株式会社外部調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔外部調査委員会〕

【委員長】

大島 義孝(弁護士)

【委 員】

西谷 敦(弁護士)

那須 美帆子(公認会計士)

調査補助者として、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業所属の渡部香菜子(弁護士)、原田亮(弁護士)、辻勝吾(弁護士)及びPwCアドバイザリー合同会社(日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームを含む)所属の大塚晃(公認会計士)、奈良隆佑(米国公認会計士)、井上浩三郎(公認会計士)、田中泰生(公認会計士)、徳野文子他21名を選任している。

〔調査期間〕

2021年1月19日から同年2月26日まで

〔外部調査委員会への委託事項〕

  • 当社東北支店及び大阪支店における本不正行為に関する事実関係の調査
  • 本不正行為と類似の事案の存否の調査
  • 本不正行為の原因の究明及び再発防止策の提言
  • その他、外部調査委員会が必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【大豊建設株式会社の概要】

大豊建設株式会社(以下「大豊建設」又は「大豊」と略称する)は、1949(昭和24)年3月31日設立。土木建築工事業を主たる事業とする。連結売上高162,811百万円、連結経常利益8,578百万円、従業員数1,646人(いずれも修正前の2020年3月期実績)。会計監査人は有限責任あずさ監査法人。東京証券取引所1部上場。本店所在地は東京都中央区。

 

【調査報告書の概要】

外部調査委員会による調査の結果、水増し・架空発注によって工事原価が過大に計上されていたため、修正によって、工事進行基準における工事進捗度が影響を受け、「工事売上高」が各期において増加又は減少する。全体としては、協力業者にプールしていた金額の残高が「工事原価」の過大計上となるため、大豊建設の過年度決算は上方修正されることになった。

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【第114回】

大豊建設株式会社

「外部調査委員会調査報告書(開示版)(2021年3月1日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【大豊建設株式会社外部調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔外部調査委員会〕

【委員長】

大島 義孝(弁護士)

【委 員】

西谷 敦(弁護士)

那須 美帆子(公認会計士)

調査補助者として、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業所属の渡部香菜子(弁護士)、原田亮(弁護士)、辻勝吾(弁護士)及びPwCアドバイザリー合同会社(日本におけるPwCグローバルネットワークのメンバーファームを含む)所属の大塚晃(公認会計士)、奈良隆佑(米国公認会計士)、井上浩三郎(公認会計士)、田中泰生(公認会計士)、徳野文子他21名を選任している。

〔調査期間〕

2021年1月19日から同年2月26日まで

〔外部調査委員会への委託事項〕

  • 当社東北支店及び大阪支店における本不正行為に関する事実関係の調査
  • 本不正行為と類似の事案の存否の調査
  • 本不正行為の原因の究明及び再発防止策の提言
  • その他、外部調査委員会が必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【大豊建設株式会社の概要】

大豊建設株式会社(以下「大豊建設」又は「大豊」と略称する)は、1949(昭和24)年3月31日設立。土木建築工事業を主たる事業とする。連結売上高162,811百万円、連結経常利益8,578百万円、従業員数1,646人(いずれも修正前の2020年3月期実績)。会計監査人は有限責任あずさ監査法人。東京証券取引所1部上場。本店所在地は東京都中央区。

 

【調査報告書の概要】

外部調査委員会による調査の結果、水増し・架空発注によって工事原価が過大に計上されていたため、修正によって、工事進行基準における工事進捗度が影響を受け、「工事売上高」が各期において増加又は減少する。全体としては、協力業者にプールしていた金額の残高が「工事原価」の過大計上となるため、大豊建設の過年度決算は上方修正されることになった。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第140回 ※クリックするとご覧いただけます。

第141回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

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