〔会計不正調査報告書を読む〕
【第125回】
株式会社ジー・スリーホールディングス
「特別調査委員会調査報告書(公表版)(2022年1月28日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【株式会社ジー・スリーホールディングス特別調査委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2021年11月10日
「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」 - 同年11月24日
「特別調査委員会による調査報告書の提出時期に関するお知らせ」 - 同年12月15日
「特別調査委員会による調査報告書の提出時期に関するお知らせ」
〔特別調査委員会〕
【委員長】
中西 和幸(弁護士、田辺総合法律事務所)
【委 員】
寺田 昌弘(弁護士、シティユーワ法律事務所)
那須 美帆子(公認会計士、PwCアドバイザリー合同会社)
【調査補助者】
・田辺総合法律事務所の弁護士
薄井琢磨、伊藤英之、鈴木翼、大寺正史
・シティユーワ法律事務所の弁護士
貞弘賢太郎、島田雄介、塚本弥石、石神脩平、北岡諭、佐藤彩花
・PwCアドバイザリー合同会社
日下洋輔(公認会計士)、田中泰生(公認会計士)、相原裕輔(公認会計士)/徳野文子他14名
〔調査期間〕
2021年11月10日から2022年1月27日まで
〔特別調査委員会への委嘱事項〕
(1) 外部機関から指摘・質問を受けた案件に係る事実関係の調査
(2) (1)に類似する問題の存否及び事実関係の調査
(3) (1)及び(2)に関する組織的関与の有無
(4) (1)~(3)について問題のある事項と判断された場合、事実関係の原因分析及び再発防止策の提言
(5) その他当委員会が必要と判断した事項及びこれに関連する事項
〔調査結果〕
- 2022年1月28日
「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」 - 同年2月2日
「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」 - 同年3月16日
「再発防止策に関するお知らせ」
【株式会社ジー・スリーホールディングスの概要】
株式会社ジー・スリーホールディングス(以下「G3」と略称する)は、2000年5月に設立した株式会社コネクトテクノロジーズを母体として、2011年3月に純粋持株会社として設立した株式会社コネクトホールディングスを、2016年1月に商号変更したものである。事業内容は、グループ経営管理、再生可能エネルギー事業、新規エネルギー事業及びサスティナブル事業。売上高は3,309百万円、経常利益168百万円、資本金1,062百万円、従業員数20名(いずれも2021年8月期連結実績)。本社所在地は東京都品川区。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は赤坂有限責人監査法人。
【調査報告書の概要】
1 特別調査委員会設置の経緯
G3は、外部機関から、過去に関東財務局長に提出した有価証券報告書及び四半期報告書に関し、一部適正性に疑義がある旨の指摘を受けたことから、2017年8月期以降の取引の売上計上時期の適正性等について検討したところ、2017年8月期に計上した未稼働太陽光発電所(伊勢志摩案件)の権利売却による売上2億8,000万円について、2019年8月期に計上することが適切であった疑いが浮上するなど、会計処理が適切だったとはいい難い取引が複数存在することがうかがわれた。
そこで、G3は、外部機関から指摘を受けた案件等に係る事実関係を調査するために、法律・会計の専門家で構成される特別調査委員会による専門的かつ客観的な調査が必要であると判断し、2021年11月10日開催の取締役会において、当委員会の設置を決議した。
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