〔会計不正調査報告書を読む〕
【第138回】
株式会社KADOKAWA
「ガバナンス検証委員会調査報告書(公表版)(2023年1月23日付)」「ガバナンス検証委員会調査報告書(要約版)(2023年1月23日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【株式会社KADOKAWAガバナンス検証委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2022年9月6日
「当社に対する強制捜査及び役職員の逮捕について」 - 同年9月14日
「当社役員の逮捕について」 - 同年10月5日
「当社役員の辞任及びガバナンス検証委員会の設置について」
〔ガバナンス検証委員会〕
【委員長】
中村 直人(弁護士、中村・角田・松本法律事務所)
【委 員】
國廣 正(弁護士、国広総合法律事務所)
山田 和彦(弁護士、中村・角田・松本法律事務所)
鵜浦 博夫(社外取締役 2021年6月就任)
ジャーマン・ルース マリー(社外取締役 2020年6月就任)
ほかに、松下隼人(弁護士 中村・角田・松本法律事務所)、大野徹也(弁護士・公認不正検査士 霽月法律事務所)、五味裕子弁護士、池田晃司弁護士、牧野輝暁弁護士(国広総合法律事務所)が調査を担当するとともに、デジタルフォレンジックは株式会社KPMG FASが担当した。
〔調査期間〕
2022年10月5日から2023年1月22日まで
〔ガバナンス検証委員会の任務〕
(1) 一連の贈賄問題(本件)に関する事実関係の調査
(2) 本件を生じさせたKADOKAWAのガバナンス、内部統制に関する原因の究明
(3) 再発防止策の提言
〔調査結果〕
- 2023年1月23日
「東京五輪における当社役職員の贈賄容疑に関するガバナンス検証委員会の調査報告書公表のお知らせ」
【株式会社KADOKAWAの概要】
株式会社KADOKAWA(以下「KADOKAWA」と略称する)は、2014(平成26)年10月、当時の株式会社KADOKAWAと株式会社ドワンゴの共同持株会社として設立。設立時の社名は株式会社KADOKAWA・DWANGO。2019年7月に連結子会社であった株式会社KADOKAWAのすべての事業を吸収分割によって承継するとともに、現商号に変更。出版事業、映像事業、ゲーム事業及びWebサービス事業などを主たる事業とする。売上高221,208百万円、経常利益20,213百万円、資本金40,624百万円。従業員数5,349名(2022年3月期連結実績)。本店所在地は東京都千代田区。東京証券取引所プライム市場上場。会計監査人はEY新日本有限責任監査法人東京事務所。
【ガバナンス検証委員会による調査報告書の概要】
1 外部弁護士による危機管理委員会の設置と調査報告
KADOKAWAは、2022年8月上旬、東京2020オリンピック・パラリンピック(東京五輪)に関連する贈賄疑惑により、上級幹部を含む複数の関係者が東京地方検察庁特別捜査部による任意の事情聴取を受けたことを契機として、外部の弁護士のみで構成される危機管理委員会を設置し、贈賄疑惑に関する調査を行った。
調査結果の要旨は次のとおりであった。
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