公開日: 2026/04/09 (掲載号:No.664)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第184回】Abalance株式会社「第三者委員会調査結果報告書(2025年12月17日付)」「検証委員会検証報告書(2026年2月20付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第184回】

Abalance株式会社

「第三者委員会調査結果報告書(2025年12月17日付)」

「検証委員会検証報告書(2026年2月20日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【Abalance株式会社第三者委員会による調査の概要】

【適時開示】

【第三者委員会の構成】

【委員長】

本澤順子(弁護士 本澤法律事務所)

【委 員】

田中貴一(弁護士 片岡総合法律事務所)

小黒健三(公認会計士 やまとパートナーズ株式会社)

〔委員選任の経緯と理由〕

委員選定の経緯については、当社法務部が案件を依頼している弁護士と本澤弁護士が業務外での知人関係にあり、その繋がりにより、委員長候補者として本澤弁護士をご紹介いただきました。そのうえで、本澤弁護士がこれまでの調査委員会でのチームとして一緒に活動していた田中弁護士及び小黒会計士にも委員就任の依頼をする運びとなりました。

委員選定の理由につきましては、3者の委員の方はいずれも調査委員会の委員としての経験が豊富であり、当社との間での利害関係がなく客観的かつ中立的な立場においての調査が可能であることによるものです。

【調査補助者】

公認会計士:長與明子、須田雅秋、掛水志郎

弁護士:山根祐輔、宜保茉利子、原昌宏、白岩朋也

【デジタル・フォレンジック調査】

株式会社foxcale

公認会計士:小池赳司、吉津亮介

井出聡、宇佐美響

〔調査期間〕

2025年9月2日から同年12月8日まで

〔第三者委員会への委嘱事項〕

(1) 以下の事実関係に関する各調査

 監査等委員会報告書に関する再調査

 大和町太陽光発電所に係る減損及び申請書類に対する調査

 関連当事者取引に関する調査

(2) 類似事象の有無の調査

(3) 上記(1)及び(2)による Abalance の連結財務諸表等への影響額の算定

(4) 上記(1)記載の事実が生じた原因究明と再発防止策の提言

(5) その他、委員会が必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【Abalance株式会社検証委員会による検証の概要】

【適時開示】

【検証委員会の構成】

【委員長】

郷原信郎(弁護士 郷原総合コンプライアンス法律事務所)

【委 員】

大下良仁(弁護士 善国寺坂法律事務所)

藤井 寿(公認会計士・弁護士 リンクパートナーズ法律事務所)

〔委員選任の経緯と理由〕

委員選定の経緯については、Abalanceの取締役監査等委員(社外)の柳瀬重人から弁護士である郷原信郎に直接連絡があり、当委員会の委員長を打診されたのでこれを承諾するとともに、弁護士である大下良仁及び公認会計士・弁護士である藤井寿を紹介し、3名の委員選定に至った。

〔調査期間〕

2026年1月8日から同年2月20日まで

〔調査目的〕

(1) 2025年12月17日にAbalanceが開示した第三者委報告書全文に対する内容の検証及びその総括

(2) 取締役等各人の責任調査の実施

(3) コンプライアンス・ガバナンス強化に関する提言

(4) 本件を受けての新経営陣の陣容、組織の在り方に対する提言

(5) その他上記に関連する業務

〔調査結果〕

 

【Abalance株式会社の概要】

Abalance株式会社(以下も、報告書上の表記と同じく「Abalance」と略称する)は、「株式会社リアルコミュニケーションズ」として、2000年4月に設立。ホールディングスであるAbalance傘下の事業会社として、グリーンエネルギー事業、太陽光パネル事業及びその他の事業を営む連結子会社を国内外に47社有している。

売上高72,417百万円、経常利益3,737百万円、資本金2,521百万円、従業員数1,713人(いずれも2025年3月期連結実績。なお、2025年3月期は決算期変更に伴い6ヶ月決算となっている)。代表取締役会長兼CEOの龍潤生氏が個人で発行済株式の24.43%を所有する筆頭株主である。本店所在地は東京都品川区。東京証券取引所スタンダード市場に上場。

会計監査人は、2025年3月期から有限責任中部総合監査法人、2024年6月期まではアスカ監査法人(異動日は2024年9月26日)。

【事案の経緯】

2024年1月22日 有償支給取引に関して売上と利益が計上されていたことが判明したことを受けて、監査等委員会が調査を開始
2024年2月13日 2024年6月期第2四半期決算発表の延期及び四半期報告書の提出期限の延長の検討に関するお知らせ
2024年3月14日 過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信の訂正に関するお知らせ
2024年3月26日 調査報告書の受領に関するお知らせ
2025年8月12日 「第三者委員会設置に関するお知らせ」
2025年12月17日 第三者委員会の調査結果報告書公表に関するお知らせ
2025年12月25日 第三者委員会の調査結果報告書に対する検証委員会設置に関するお知らせ
2026年2月20日 検証委員会の調査報告書受領に関するお知らせ
2026年3月2日 検証委員会による「取締役等の責任及び新経営体制の在り方に対する提言」の公表に関するお知らせ

 

 

【第三者委員会による調査結果報告書の概要】

1 第三者委員会設置の経緯

Abalanceは、2024年3月13日付の監査等委員会による調査報告書(監査等委員会報告書)に基づき、同月14日に有価証券報告書等の訂正報告書の提出をしているが、この訂正等の原因となった不適切な会計処理を行った経緯・理由等についてさらに疑義が生じたことから、改めて調査・検証をするため、2025年8月12日、取締役会において、利害関係を有しない外部専門家のみを委員とする第三者委員会の設置を決議したうえで、9月2日、第三者委員会の委員を選定した。

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〔会計不正調査報告書を読む〕

【第184回】

Abalance株式会社

「第三者委員会調査結果報告書(2025年12月17日付)」

「検証委員会検証報告書(2026年2月20日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【Abalance株式会社第三者委員会による調査の概要】

【適時開示】

【第三者委員会の構成】

【委員長】

本澤順子(弁護士 本澤法律事務所)

【委 員】

田中貴一(弁護士 片岡総合法律事務所)

小黒健三(公認会計士 やまとパートナーズ株式会社)

〔委員選任の経緯と理由〕

委員選定の経緯については、当社法務部が案件を依頼している弁護士と本澤弁護士が業務外での知人関係にあり、その繋がりにより、委員長候補者として本澤弁護士をご紹介いただきました。そのうえで、本澤弁護士がこれまでの調査委員会でのチームとして一緒に活動していた田中弁護士及び小黒会計士にも委員就任の依頼をする運びとなりました。

委員選定の理由につきましては、3者の委員の方はいずれも調査委員会の委員としての経験が豊富であり、当社との間での利害関係がなく客観的かつ中立的な立場においての調査が可能であることによるものです。

【調査補助者】

公認会計士:長與明子、須田雅秋、掛水志郎

弁護士:山根祐輔、宜保茉利子、原昌宏、白岩朋也

【デジタル・フォレンジック調査】

株式会社foxcale

公認会計士:小池赳司、吉津亮介

井出聡、宇佐美響

〔調査期間〕

2025年9月2日から同年12月8日まで

〔第三者委員会への委嘱事項〕

(1) 以下の事実関係に関する各調査

 監査等委員会報告書に関する再調査

 大和町太陽光発電所に係る減損及び申請書類に対する調査

 関連当事者取引に関する調査

(2) 類似事象の有無の調査

(3) 上記(1)及び(2)による Abalance の連結財務諸表等への影響額の算定

(4) 上記(1)記載の事実が生じた原因究明と再発防止策の提言

(5) その他、委員会が必要と認めた事項

〔調査結果〕

 

【Abalance株式会社検証委員会による検証の概要】

【適時開示】

【検証委員会の構成】

【委員長】

郷原信郎(弁護士 郷原総合コンプライアンス法律事務所)

【委 員】

大下良仁(弁護士 善国寺坂法律事務所)

藤井 寿(公認会計士・弁護士 リンクパートナーズ法律事務所)

〔委員選任の経緯と理由〕

委員選定の経緯については、Abalanceの取締役監査等委員(社外)の柳瀬重人から弁護士である郷原信郎に直接連絡があり、当委員会の委員長を打診されたのでこれを承諾するとともに、弁護士である大下良仁及び公認会計士・弁護士である藤井寿を紹介し、3名の委員選定に至った。

〔調査期間〕

2026年1月8日から同年2月20日まで

〔調査目的〕

(1) 2025年12月17日にAbalanceが開示した第三者委報告書全文に対する内容の検証及びその総括

(2) 取締役等各人の責任調査の実施

(3) コンプライアンス・ガバナンス強化に関する提言

(4) 本件を受けての新経営陣の陣容、組織の在り方に対する提言

(5) その他上記に関連する業務

〔調査結果〕

 

【Abalance株式会社の概要】

Abalance株式会社(以下も、報告書上の表記と同じく「Abalance」と略称する)は、「株式会社リアルコミュニケーションズ」として、2000年4月に設立。ホールディングスであるAbalance傘下の事業会社として、グリーンエネルギー事業、太陽光パネル事業及びその他の事業を営む連結子会社を国内外に47社有している。

売上高72,417百万円、経常利益3,737百万円、資本金2,521百万円、従業員数1,713人(いずれも2025年3月期連結実績。なお、2025年3月期は決算期変更に伴い6ヶ月決算となっている)。代表取締役会長兼CEOの龍潤生氏が個人で発行済株式の24.43%を所有する筆頭株主である。本店所在地は東京都品川区。東京証券取引所スタンダード市場に上場。

会計監査人は、2025年3月期から有限責任中部総合監査法人、2024年6月期まではアスカ監査法人(異動日は2024年9月26日)。

【事案の経緯】

2024年1月22日 有償支給取引に関して売上と利益が計上されていたことが判明したことを受けて、監査等委員会が調査を開始
2024年2月13日 2024年6月期第2四半期決算発表の延期及び四半期報告書の提出期限の延長の検討に関するお知らせ
2024年3月14日 過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信の訂正に関するお知らせ
2024年3月26日 調査報告書の受領に関するお知らせ
2025年8月12日 「第三者委員会設置に関するお知らせ」
2025年12月17日 第三者委員会の調査結果報告書公表に関するお知らせ
2025年12月25日 第三者委員会の調査結果報告書に対する検証委員会設置に関するお知らせ
2026年2月20日 検証委員会の調査報告書受領に関するお知らせ
2026年3月2日 検証委員会による「取締役等の責任及び新経営体制の在り方に対する提言」の公表に関するお知らせ

 

 

【第三者委員会による調査結果報告書の概要】

1 第三者委員会設置の経緯

Abalanceは、2024年3月13日付の監査等委員会による調査報告書(監査等委員会報告書)に基づき、同月14日に有価証券報告書等の訂正報告書の提出をしているが、この訂正等の原因となった不適切な会計処理を行った経緯・理由等についてさらに疑義が生じたことから、改めて調査・検証をするため、2025年8月12日、取締役会において、利害関係を有しない外部専門家のみを委員とする第三者委員会の設置を決議したうえで、9月2日、第三者委員会の委員を選定した。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

実例で学ぶ 内部通報実践対応88

株式会社 エス・ピー・ネットワーク 著 中野 真 監修

「おかしな数字」をパッと見抜く会計術

公認会計士 山岡信一郎 著

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

不正・誤謬を見抜く実証手続と監査実務

EY新日本有限責任監査法人 編

先進事例と実践 人的資本経営と情報開示

EY新日本有限責任監査法人 編 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 編

企業戦略としての役員報酬

弁護士 中西和幸 著

気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩

公認会計士 石王丸周夫 著

ドローン・ビジネスと法規制

森・濱田松本法律事務所 AI・IoTプラクティスグループ 編 弁護士 戸嶋浩二 編集代表 弁護士 林 浩美 編集代表 弁護士 岡田 淳 編集代表

法務コンプライアンス実践ガイド

弁護士・青山学院大学法学部教授 浜辺陽一郎 著

架空循環取引

公認会計士 霞 晴久、 弁護士・公認不正検査士 中西 和幸、 税理士・公認不正検査士 米澤 勝 著

不正会計リスクにどう立ち向かうか!

公認会計士・公認不正検査士 宇澤亜弓 著
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