〔会計不正調査報告書を読む〕
【第61回】
富士フイルムホールディングス株式会社
「第三者委員会調査報告書(平成29年6月10日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【調査委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2017(平成29)年4月20日
「第三者委員会設置及び2017年3月期決算発表の延期に関するお知らせ」
〔第三者委員会〕
【委員長】
公認会計士 伊藤 大義
【委 員】
弁護士 佐藤 恭一
弁護士 西村 光治
【調査補助者】
デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社 所属公認会計士等224名
シティコーワ法律事務所 所属弁護士等15名
弁護士法人松尾綜合法律事務所 所属弁護士等8名
〔調査期間〕
2017(平成29)年4月20日から6月10日まで
〔調査の目的〕
(1) 本事案の事実関係の調査
(2) 本事案に類似する事案の存在及び事実関係の調査
(3) 本事案に関する原因分析及び再発防止策の提言
(4) その他、本委員会が必要と認めた事項
〔適時開示(調査結果)〕
- 2017(平成29)年6月12日
「第三者委員会の調査報告書の受領及び今後の対応に関するお知らせ」
【富士フイルムホールディングス株式会社の概要】
富士フイルムホールディングス株式会社(以下「FH」と略称する)は、1934(昭和9)年設立。2016年10月1日付で、富士写真フイルム株式会社から商号変更して、持株会社へ移行。傘下に「イメージングソリューション」「インフォメーションソリューション」事業の中核会社である富士フイルム株式会社(以下「FF」と略称する)、「ドキュメントソリューション」事業の中核会社である富士ゼロックス株式会社(以下「FX」と略称する)をはじめ、多数の連結子会社を有する。連結売上高23,222億円、営業利益1,723億円(数字は、いずれも2017年3月期)。今般、不正な売上計上が発覚したのは、FXの子会社で、アジア・オセアニア地区を統括するFuji Xerox Asia Pacific Pte. Ltd.(シンガポール。以下「FXAP」と略称する)が管轄するニュージーランド現地法人(以下「FXNZ」と略称する)とオーストラリア現地法人(以下「FXA」と略称する)の2社であった(以下の組織を参照)。
この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員(プレミアム
会員又は一般会員)としてのログインが必要です。
通常、Profession Journalはプレミアム会員専用の閲覧サービスですので、プレミアム
会員のご登録をおすすめします。
プレミアム会員の方は下記ボタンからログインしてください。
プレミアム会員のご登録がお済みでない方は、下記ボタンから「プレミアム会員」を選択の上、お手続きください。