公開日: 2026/06/11 (掲載号:No.672)
文字サイズ

〔会計不正調査報告書を読む〕 【第187回】unbanked株式会社「調査委員会調査報告書(公表版)(2026年2月27日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第187回】

unbanked株式会社

「調査委員会調査報告書(公表版)(2026年2月27日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【unbanked株式会社調査委員会による調査の概要】

【適時開示】

【調査委員会の構成】

【委員長】

吉田桂公(弁護士・公認不正検査士・公認内部監査人 のぞみ総合法律事務所)

【委 員】

吉田元樹(弁護士 のぞみ総合法律事務所)

曽田駿希(弁護士 のぞみ総合法律事務所)

【調査補助者】

のぞみ総合法律事務所所属の弁護士 1名

〔調査期間〕

2026年1月28日から同年2月27日まで

〔調査委員会による調査の目的〕

unbankedの監査等委員会からの調査委嘱事項

(1) 金地金取引における売上債権の回収遅延に関する事実関係の調査

(2) 本件に関する原因分析及び再発防止策の提言

(3) その他、当委員会が必要と認める事項事実関係の調査

〔調査結果〕

 

【unbanked株式会社の概要】

unbanked株式会社(以下、「unbanked」と略称する)は、1972年11月、第一商品株式会社と高津商事株式会社との新設合併により設立。設立時の社名は第一商品株式会社。2024年7月、商号をUNBANKED株式会社に変更した後、2025年7月に現商号に変更した。金地金事業を主たる事業とし、連結子会社でノンバンク事業(貸金業)を行っている。連結子会社4社、持分法適用会社1社によりグループを構成している。売上高9,489百万円、経常利益308百万円、資本金100百万円、従業員数8人。取締役5名のうち、代表取締役社長の安達哲也氏(以下、「安達氏」と略称する)及び取締役管理本部長の七條利明氏(以下、「七條氏」と略称する)の2名が業務執行を行い、他の3名は社外取締役監査等委員である(いずれも2025年3月期有価証券報告書による)。本店所在地は東京都渋谷区。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は、2025年3月期決算までフロンティア監査法人、2025年6月27日付で、監査法人アリアが就任している。

【unbankedが調査報告書公表に至るまでの経緯】

2025年7月25日 unbankedの筆頭株主が、CB戦略1号投資事業有限責任組合から、Akatsuki Capital Works株式会社(以下、「Akatsuki」と略称する)に変更。Akatsukiは議決権の17.94%を保有。
7月29日 Akatsukiから派遣されたY氏から、安達氏に対して、新たに刻印のないスクラップ品の金地金取引を行いたいと提案
7月31日 第1回のスクラップ金地金取引を開始
11月19・20日 第26回、第27回のスクラップ金地金取引を実施
12月1日 第26回取引に係る販売代金が回収期日までに未入金となる
12月2日 第27回取引に係る販売代金が回収期日までに未入金となる
12月15日 売上債権1,340百万円に対して、貸倒引当金の計上見込を公表
2026年1月30日 調査委員会の設置を公表
2月4日 回収遅延取引の経緯と今後の対応に関するお知らせ
2月24日 Akatsukiを債務者とする仮差押決定
2月27日 Akatsuki等に対する訴訟の提起
3月2日 調査委員会による調査結果を公表

 

【調査委員会による調査結果報告書の概要】

1 調査委員会設置の経緯

unbankedは、2025年11月19日及び同月20日に行った同一の販売先との間の2件の金地金取引について、代金の支払日である同年12月1日及び同月2日を過ぎても当該販売先から支払がなされなかったことから、同月15日、計13億4,000万円の売上債権に対する貸倒引当金の計上見込みに関する開示を行った。その後も当該販売先から上記の金地金取引に係る販売代金の支払がなされなかったことから、unbankedは、2025年12月30日、上記の売上債権の全額について貸倒引当金を計上することを決定した。

2026年1月になっても上記の販売先から販売代金の支払がなされることはなかったため、unbankedの監査等委員会は、同月28日、独立した立場を有する外部の弁護士に対し、本件の事実関係等の調査等を行う目的で、外部弁護士による調査委員会を設置して調査を委嘱することを決定し、同月30日、unbankedの取締役会は、同様の決議を行った。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。

すでに会員登録をされている方は、下記ボタンからログインのうえ、ご覧ください。

Profession Journalのすべての記事をご覧いただくには、「プレミアム会員(有料)」へのご登録が必要となります。
なお、『速報解説』については「一般会員(無料)」へのご登録でも、ご覧いただけます。
※他にもWebセミナー受け放題のスーパープレミアム会員などがございます。

会員登録がお済みでない方は、下記会員登録のボタンより、ご登録のお手続きをお願いいたします。

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第187回】

unbanked株式会社

「調査委員会調査報告書(公表版)(2026年2月27日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【unbanked株式会社調査委員会による調査の概要】

【適時開示】

【調査委員会の構成】

【委員長】

吉田桂公(弁護士・公認不正検査士・公認内部監査人 のぞみ総合法律事務所)

【委 員】

吉田元樹(弁護士 のぞみ総合法律事務所)

曽田駿希(弁護士 のぞみ総合法律事務所)

【調査補助者】

のぞみ総合法律事務所所属の弁護士 1名

〔調査期間〕

2026年1月28日から同年2月27日まで

〔調査委員会による調査の目的〕

unbankedの監査等委員会からの調査委嘱事項

(1) 金地金取引における売上債権の回収遅延に関する事実関係の調査

(2) 本件に関する原因分析及び再発防止策の提言

(3) その他、当委員会が必要と認める事項事実関係の調査

〔調査結果〕

 

【unbanked株式会社の概要】

unbanked株式会社(以下、「unbanked」と略称する)は、1972年11月、第一商品株式会社と高津商事株式会社との新設合併により設立。設立時の社名は第一商品株式会社。2024年7月、商号をUNBANKED株式会社に変更した後、2025年7月に現商号に変更した。金地金事業を主たる事業とし、連結子会社でノンバンク事業(貸金業)を行っている。連結子会社4社、持分法適用会社1社によりグループを構成している。売上高9,489百万円、経常利益308百万円、資本金100百万円、従業員数8人。取締役5名のうち、代表取締役社長の安達哲也氏(以下、「安達氏」と略称する)及び取締役管理本部長の七條利明氏(以下、「七條氏」と略称する)の2名が業務執行を行い、他の3名は社外取締役監査等委員である(いずれも2025年3月期有価証券報告書による)。本店所在地は東京都渋谷区。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は、2025年3月期決算までフロンティア監査法人、2025年6月27日付で、監査法人アリアが就任している。

【unbankedが調査報告書公表に至るまでの経緯】

2025年7月25日 unbankedの筆頭株主が、CB戦略1号投資事業有限責任組合から、Akatsuki Capital Works株式会社(以下、「Akatsuki」と略称する)に変更。Akatsukiは議決権の17.94%を保有。
7月29日 Akatsukiから派遣されたY氏から、安達氏に対して、新たに刻印のないスクラップ品の金地金取引を行いたいと提案
7月31日 第1回のスクラップ金地金取引を開始
11月19・20日 第26回、第27回のスクラップ金地金取引を実施
12月1日 第26回取引に係る販売代金が回収期日までに未入金となる
12月2日 第27回取引に係る販売代金が回収期日までに未入金となる
12月15日 売上債権1,340百万円に対して、貸倒引当金の計上見込を公表
2026年1月30日 調査委員会の設置を公表
2月4日 回収遅延取引の経緯と今後の対応に関するお知らせ
2月24日 Akatsukiを債務者とする仮差押決定
2月27日 Akatsuki等に対する訴訟の提起
3月2日 調査委員会による調査結果を公表

 

【調査委員会による調査結果報告書の概要】

1 調査委員会設置の経緯

unbankedは、2025年11月19日及び同月20日に行った同一の販売先との間の2件の金地金取引について、代金の支払日である同年12月1日及び同月2日を過ぎても当該販売先から支払がなされなかったことから、同月15日、計13億4,000万円の売上債権に対する貸倒引当金の計上見込みに関する開示を行った。その後も当該販売先から上記の金地金取引に係る販売代金の支払がなされなかったことから、unbankedは、2025年12月30日、上記の売上債権の全額について貸倒引当金を計上することを決定した。

2026年1月になっても上記の販売先から販売代金の支払がなされることはなかったため、unbankedの監査等委員会は、同月28日、独立した立場を有する外部の弁護士に対し、本件の事実関係等の調査等を行う目的で、外部弁護士による調査委員会を設置して調査を委嘱することを決定し、同月30日、unbankedの取締役会は、同様の決議を行った。

この記事全文をご覧いただくには、プロフェッションネットワークの会員登録およびログインが必要です。

すでに会員登録をされている方は、下記ボタンからログインのうえ、ご覧ください。

Profession Journalのすべての記事をご覧いただくには、「プレミアム会員(有料)」へのご登録が必要となります。
なお、『速報解説』については「一般会員(無料)」へのご登録でも、ご覧いただけます。
※他にもWebセミナー受け放題のスーパープレミアム会員などがございます。

会員登録がお済みでない方は、下記会員登録のボタンより、ご登録のお手続きをお願いいたします。

連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

実例で学ぶ 内部通報実践対応88

株式会社 エス・ピー・ネットワーク 著 中野 真 監修

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

徹底解説 課税上のグレーゾーン

辻・本郷税理士法人 監修 辻・本郷税理士法人 関西審理室 編 税理士 山本秀樹 著

不正・誤謬を見抜く実証手続と監査実務

EY新日本有限責任監査法人 編

先進事例と実践 人的資本経営と情報開示

EY新日本有限責任監査法人 編 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 編

企業戦略としての役員報酬

弁護士 中西和幸 著

気候変動リスクと会社経営 はじめの一歩

公認会計士 石王丸周夫 著

ドローン・ビジネスと法規制

森・濱田松本法律事務所 AI・IoTプラクティスグループ 編 弁護士 戸嶋浩二 編集代表 弁護士 林 浩美 編集代表 弁護士 岡田 淳 編集代表

法務コンプライアンス実践ガイド

弁護士・青山学院大学法学部教授 浜辺陽一郎 著

企業法務で知っておくべき税務上の問題点100

弁護士・税理士 米倉裕樹 著 弁護士・税理士 中村和洋 著 弁護士・税理士 平松亜矢子 著 弁護士 元氏成保 著 弁護士・税理士 下尾裕 著 弁護士・税理士 永井秀人 著

架空循環取引

公認会計士 霞 晴久、 弁護士・公認不正検査士 中西 和幸、 税理士・公認不正検査士 米澤 勝 著

仮装経理の実務対応

税理士 鈴木清孝 著

不正会計リスクにどう立ち向かうか!

公認会計士・公認不正検査士 宇澤亜弓 著
#