〔会計不正調査報告書を読む〕
【第64回】
株式会社光・彩(旧社名:株式会社光彩工芸)
「内部調査委員会調査報告書(平成29年9月25日付)」
税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝
【内部調査委員会の概要】
〔適時開示〕
- 2017(平成29)年8月18日
「当社経理部門責任者の不正行為に関するお知らせ」 - 2017(平成29)年8月22日
「内部調査委員会設置に関するお知らせ」
〔内部調査委員会〕
【委員長】
弁護士 三谷 和久
【委 員】
弁護士 新里 清高
公認会計士 紺谷 宏
補助者として、弁護士3名、司法書士1名及び公認会計士4名の計8名が調査に携わっている。
〔調査期間〕
2017(平成29)年7月28日(事実上の調査開始日)から10月16日(追加調査報告書の提出日)まで
〔調査の目的〕
① 本件不正行為に関する事実関係の認定、発生原因及び問題点の調査分析並びに修正を要する会計処理の適正性・妥当性に関する検討
② 本件不正行為に関する内部統制、コンプライアンス、及びガバナンス上の問題点の調査分析
③ 判明した原因に基づいた再発防止策の提言
〔適時開示(調査結果)〕
- 2017(平成29)年9月25日
「内部調査委員会からの調査報告書の全文開示に関するお知らせ」 - 2017(平成29)年10月16日
「内部調査委員会からの追加調査報告書の開示に関するお知らせ」
「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度決算短信等の一部訂正に関するお知らせ」
【株式会社光・彩の概要】
株式会社光・彩(旧社名は株式会社光彩工芸、以下「光彩」と略称する)は、昭和30(1955)年創業、昭和42(1967)年設立。ジュエリー、ジュエリーパーツの製造・販売を主要事業とする。売上高1,979百万円、経常利益2百万円、従業員数95名(数字はいずれも2017年1月期)。本店所在地は山梨県甲斐市。JASDAQ上場。
【内部調査委員会調査報告書の概要】
1 調査に至る経緯
光彩は、平成29年7月27日、東京国税局による税務調査の初日に、光彩の経理責任者(以下「調査対象者」という)が多額の現金を横領していることについて、国税局担当者より示唆がなされたため、直ちに社内調査を開始するとともに、8月18日において内部調査委員会(以下「調査委員会」という)を設置した。
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