公開日: 2024/03/14 (掲載号:No.560)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第152回】株式会社ベクター「特別調査委員会調査報告書(最終報告)(2023年5月16日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第152回】

株式会社ベクター

「特別調査委員会調査報告書(最終報告)(2023年5月16日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社ベクター特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会の構成〕

【委員長】

吉田 秀康(弁護士、阿部・吉田・三瓶法律会計事務所)

【委 員】

鈴木 亨(弁護士、法律事務所ASCOPE)

山田 幸平(公認会計士、合同会社LRプラス代表社員)

〔調査期間〕

2023年2月17日から5月16日まで

〔特別調査委員会調査の目的〕

前任の会計監査人トーマツによって、財務計算に関する書類の適正性の確保に影響を及ぼすおそれのある法令違反等事実として指摘された以下の取引に係る客観的な事実関係の調査及び問題が認められた場合の原因の究明及び改善策の提言

(1) 蓄電池取引に関する株式会社常への預け金150百万円の支出の経済合理性

(2) 太陽光発電所売買に関する常社への保証金80百万円の支払の合理性

(3) 常社を引受先とする第三者割当増資及び新株予約権発行が資金の環流である

(4) 車両の購入取引について代金支払を名義書換えに先行させたことの不自然性

〔調査結果〕

 

【株式会社ベクターの概要】

株式会社ベクター(2023年6月に商号を株式会社ベクターホールディングスに変更。以下、商号変更の前後を問わず、「ベクター」と略称する)は、1989年2月設立。設立時の社名は有限会社ベクターデザイン。インターネット及びインターネットに関する技術を使用したサービスを基軸とする単一セグメントを事業とする。売上246百万円、経常損失362百万円、資本金1,795百万円。従業員数30名(2023年3月期実績)。代表取締役社長は渡邊正輝氏(以下、「渡邊社長」と略称する)。本店所在地は東京都新宿区。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は、2023年2月16日まで、有限責任監査法人トーマツ東京事務所(以下、「トーマツ」と略称する)、同日以後は、柴田公認会計士事務所及び大瀧公認会計士事務所。

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【第152回】

株式会社ベクター

「特別調査委員会調査報告書(最終報告)(2023年5月16日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社ベクター特別調査委員会の概要】

〔適時開示〕

〔特別調査委員会の構成〕

【委員長】

吉田 秀康(弁護士、阿部・吉田・三瓶法律会計事務所)

【委 員】

鈴木 亨(弁護士、法律事務所ASCOPE)

山田 幸平(公認会計士、合同会社LRプラス代表社員)

〔調査期間〕

2023年2月17日から5月16日まで

〔特別調査委員会調査の目的〕

前任の会計監査人トーマツによって、財務計算に関する書類の適正性の確保に影響を及ぼすおそれのある法令違反等事実として指摘された以下の取引に係る客観的な事実関係の調査及び問題が認められた場合の原因の究明及び改善策の提言

(1) 蓄電池取引に関する株式会社常への預け金150百万円の支出の経済合理性

(2) 太陽光発電所売買に関する常社への保証金80百万円の支払の合理性

(3) 常社を引受先とする第三者割当増資及び新株予約権発行が資金の環流である

(4) 車両の購入取引について代金支払を名義書換えに先行させたことの不自然性

〔調査結果〕

 

【株式会社ベクターの概要】

株式会社ベクター(2023年6月に商号を株式会社ベクターホールディングスに変更。以下、商号変更の前後を問わず、「ベクター」と略称する)は、1989年2月設立。設立時の社名は有限会社ベクターデザイン。インターネット及びインターネットに関する技術を使用したサービスを基軸とする単一セグメントを事業とする。売上246百万円、経常損失362百万円、資本金1,795百万円。従業員数30名(2023年3月期実績)。代表取締役社長は渡邊正輝氏(以下、「渡邊社長」と略称する)。本店所在地は東京都新宿区。東京証券取引所スタンダード市場上場。会計監査人は、2023年2月16日まで、有限責任監査法人トーマツ東京事務所(以下、「トーマツ」と略称する)、同日以後は、柴田公認会計士事務所及び大瀧公認会計士事務所。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

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