公開日: 2021/12/16 (掲載号:No.449)
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〔会計不正調査報告書を読む〕 【第120回】株式会社カンセキ「第三者委員会調査報告書(2021年11月9日付)」

筆者: 米澤 勝

〔会計不正調査報告書を読む〕

【第120回】

株式会社カンセキ

「第三者委員会調査報告書(2021年11月9日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社カンセキ第三者委員会の概要】

〔適時開示〕

〔第三者委員会〕

【委員長】

有田 知德(弁護士・銀座中央法律事務所)

【委 員】

政木 道夫(弁護士・シティユーワ法律事務所)

小川 真人(公認会計士・ACEコンサルティング株式会社)

【調査補助者】

弁護士5名及び公認会計士2名を調査補助者として選任

〔調査期間〕

2021年10月8日から同年11月8日まで

〔第三者委員会への委嘱事項〕

(1) 本件不正行為に係る事実関係の調査

(2) 類似事案の有無及び事実関係の調査

(3) 本件不正行為及び類似事案の会計上の影響の検討

(4) 本件不正行為の発生原因の分析及び再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【株式会社カンセキの概要】

株式会社カンセキ(以下「カンセキ」と略称する)は、1975(昭和50)年2月、創業者である故服部吉雄が設立(設立時の社名は株式会社服部)。同年4月、ホームセンター1号店開業。ホームセンター、専門店などの運営を主たる事業とする。売上高41,592百万円、経常利益2,911百万円、資本金1,926百万円、従業員数345名(いずれも2021年2月期連結実績)。本社所在地は栃木県宇都宮市。東京証券取引所JASDAQ市場上場。会計監査人はEY新日本有限責任監査法人東京事務所(以下「新日本監査法人」と略称する)。

資金流用に利用された連結子会社の株式会社バーン(以下「バーン」と略称する)は、2007年9月設立で、保険代理店業を営む。代表取締役は、カンセキの代表取締役会長の長谷川静夫氏(報告書上の表記は「丙」、以下「長谷川会長」と略称する)が兼務し、他に取締役1名(報告書上の表記は「庚」)とパート従業員が1名在籍している。

 

【調査報告書の概要】

1 第三者委員会設置の経緯

カンセキの取締役常勤監査等委員である髙﨑勝彦氏(報告書上の表記は「甲」。以下「髙﨑常勤監査等委員」と略称する)は、2021年8月末頃、カンセキの連結子会社であるバーンに対する内部監査を行い、同社の現金につき、実際の残高が帳簿上の残高より720万円少ないことを把握した。

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【第120回】

株式会社カンセキ

「第三者委員会調査報告書(2021年11月9日付)」

 

税理士・公認不正検査士(CFE)
米澤 勝

 

【株式会社カンセキ第三者委員会の概要】

〔適時開示〕

〔第三者委員会〕

【委員長】

有田 知德(弁護士・銀座中央法律事務所)

【委 員】

政木 道夫(弁護士・シティユーワ法律事務所)

小川 真人(公認会計士・ACEコンサルティング株式会社)

【調査補助者】

弁護士5名及び公認会計士2名を調査補助者として選任

〔調査期間〕

2021年10月8日から同年11月8日まで

〔第三者委員会への委嘱事項〕

(1) 本件不正行為に係る事実関係の調査

(2) 類似事案の有無及び事実関係の調査

(3) 本件不正行為及び類似事案の会計上の影響の検討

(4) 本件不正行為の発生原因の分析及び再発防止策の提言

〔調査結果〕

 

【株式会社カンセキの概要】

株式会社カンセキ(以下「カンセキ」と略称する)は、1975(昭和50)年2月、創業者である故服部吉雄が設立(設立時の社名は株式会社服部)。同年4月、ホームセンター1号店開業。ホームセンター、専門店などの運営を主たる事業とする。売上高41,592百万円、経常利益2,911百万円、資本金1,926百万円、従業員数345名(いずれも2021年2月期連結実績)。本社所在地は栃木県宇都宮市。東京証券取引所JASDAQ市場上場。会計監査人はEY新日本有限責任監査法人東京事務所(以下「新日本監査法人」と略称する)。

資金流用に利用された連結子会社の株式会社バーン(以下「バーン」と略称する)は、2007年9月設立で、保険代理店業を営む。代表取締役は、カンセキの代表取締役会長の長谷川静夫氏(報告書上の表記は「丙」、以下「長谷川会長」と略称する)が兼務し、他に取締役1名(報告書上の表記は「庚」)とパート従業員が1名在籍している。

 

【調査報告書の概要】

1 第三者委員会設置の経緯

カンセキの取締役常勤監査等委員である髙﨑勝彦氏(報告書上の表記は「甲」。以下「髙﨑常勤監査等委員」と略称する)は、2021年8月末頃、カンセキの連結子会社であるバーンに対する内部監査を行い、同社の現金につき、実際の残高が帳簿上の残高より720万円少ないことを把握した。

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連載目次

会計不正調査報告書を読む

第1回~第150回 ※クリックするとご覧いただけます。

第151回~

筆者紹介

米澤 勝

(よねざわ・まさる)

税理士・公認不正検査士(CFE)

1997年12月 税理士試験合格
1998年2月 富士通サポートアンドサービス株式会社(現社名:株式会社富士通エフサス)入社。経理部配属(税務、債権管理担当)
1998年6月 税理士登録(東京税理士会)
2007年4月 経理部からビジネスマネジメント本部へ異動。内部統制担当
2010年1月 株式会社富士通エフサス退職。税理士として開業(現在に至る)

【著書】

・『新版 架空循環取引─法務・会計・税務の実務対応』共著(清文社・2019)

・『企業はなぜ、会計不正に手を染めたのか-「会計不正調査報告書」を読む-』(清文社・2014)

・「企業内不正発覚後の税務」『税務弘報』(中央経済社)2011年9月号から2012年4月号まで連載(全6回)

【寄稿】

・(インタビュー)「会計監査クライシスfile.4 不正は指摘できない」『企業会計』(2016年4月号、中央経済社)

・「不正をめぐる会計処理の考え方と実務ポイント」『旬刊経理情報』(2015年4月10日号、中央経済社)

【セミナー・講演等】

一般社団法人日本公認不正検査士協会主催
「会計不正の早期発見
――不正事例における発覚の経緯から考察する効果的な対策」2016年10月

公益財団法人日本監査役協会主催
情報連絡会「不正会計の早期発見手法――監査役の視点から」2016年6月

株式会社プロフェッションネットワーク主催
「企業の会計不正を斬る!――最新事例から学ぶ,その手口と防止策」2015年11月

 

関連書籍

「おかしな数字」をパッと見抜く会計術

公認会計士 山岡信一郎 著

適時開示からみた監査法人の交代理由

公認会計士 鈴木広樹 著

徹底解説 課税上のグレーゾーン

辻・本郷税理士法人 監修 辻・本郷税理士法人 関西審理室 編 税理士 山本秀樹 著

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企業法務で知っておくべき税務上の問題点100

弁護士・税理士 米倉裕樹 著 弁護士・税理士 中村和洋 著 弁護士・税理士 平松亜矢子 著 弁護士 元氏成保 著 弁護士・税理士 下尾裕 著 弁護士・税理士 永井秀人 著

仮装経理の実務対応

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不正会計リスクにどう立ち向かうか!

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社会福祉法人の不正防止・内部統制・監査

全国社会福祉法人会計研究会 編著

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